THE☆SPIRALs――Part.3

〜戦後最大の台風到来〜の巻



A「実は今日、非常に許し難いニュースを聞いた」

K「ニュース? ああ、最近のニュースといえば、台風のことか。
  何でも戦後最大だとか言ってたよな〜。
  あっさり通り過ぎていったけど、威力は確かにすごかっ」

ひゅんっ(香介に向かって、光る物体が飛来する)

K「うわ! 何だいきなり?!」

(香介の脇を通過したナイフを、鳴海が拾い上げる)

N「これはナイフだな。致死性の高い毒が塗ってある。
  位置からして・・・ラザフォードが投げた物じゃないか?」

R「アイズ君、いきなりどうしたの? 場合によっては手伝うから」

K「手伝うなよ!」

T「じゃああたしが手伝うよ」

K「同じだ!」

Y「って、言い合いは止めてください!
 私の出番がさっきから全然無いじゃないですか!」

N「あんたの怒りの観点は、そこなのか?
  それより、ラザフォードに理由を聞いた方が速いだろ」

K「そうだ! ラザフォード、いきなり何するんだよ!」

A「・・・・・殺ス」

R「わ〜〜!!アイズ君がキレた〜!!」

K「何で台風の話したくらいで、いきなり切れるんだよ!!」

Y「え〜、何でも、戦後最大の台風に気を取られていたら、
 管理人さんがスパイラルのアニメを見忘れたそうです」

K「は・・・? 何だそりゃ、アニメ見損ねたからって怒ってるのか?」

A「そうだ、よりによってスパイラルの麗しきアニメよりも、
  数名の命を奪った自然現象の方を優先させたというわけだ、あの管理人は」

N「いや、それが普通だろ」

T「まあ、良いじゃないか、アニメ見忘れたくらい」

K「つーか、アニメ元から見なくなってるみたいだし」

N「アニメで人が死んだらしゃれにならんな」

Y「アニメを見忘れた人物が、何者かに殺害される・・・スクープです!!」

N「そんなスクープはいらない。闇に捨ててしまえ。
  ラザフォードもラザフォードだ。少し気が立ちすぎじゃないのか?」

A「……いくら戦後最大の台風が来たからと言って、アニメを見忘れるとは、けしからん」

R「あ、でも、まって? あの台風の死者は四人なんだし・・・」

K「俺らの方が殺してるから、戦後最大の台風に勝った、てとこだな」

T「張り合う相手が違くないかい?」

A「戦後最大の台風に勝負、か・・・。
  よし、決めた。今日の実験は、台風二十一号がどれくらい強いのか、だ」

N「おい待て。台風はとっくに北へ行ったぞ?」

H「そーです。どうやって実験するんです?」

A「このスイッチを押せば、強風が出る」

K「なるほど・・・って、何で俺の前に装置を置くんだよ!!
  つーかどっから出した、その装置!」

ポチッ/ゴォオオオッ
(アイズ、躊躇うことなくスイッチを押す。同時に台風二十一号の威力が、間近に迫る)

R「きゃぁぁぁぁ!!」

(リオ、強風に飛ばされ、高く舞い上がる)

Z『へ?』

Y「あ〜、一番軽いから、飛ばされたんですね・・・」

N「・・・確かに」

K「って、のんきに喋ってる場合じゃないだろ!! 追うぞ!!」

T「ああ!」

A「ち・・・今日も失敗か・・・」

(アイズ、舌打ちをして、リオを追う。やがてその場には誰もいなくなった)



本日の実験・・・失敗。

K「って、毎回失敗してるよな・・・」

A「実験とは難しいものだ・・・」






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