THE☆SPIRALs――Part.4
〜アイズ・危機一髪!〜の巻
Y「大変、大変です〜!!
ラザフォードさんが・・・!!」
K「ああ、刺された、ってニュースだろ。
オレも、亮子の家でテレビを見て驚いたぜ。
まさか、来日していきなりカノンの奴が動くとは、思ってもみなかったからな」
T「本当だよ。
あたしも、まさかラザフォードが真っ先にやられるとは思わなかった。
あの二人の仲が良かったことくらい、あたしにだって判ったさ!」
R「悲しいことだけど・・・これが現実だよ。
認めるしかない。逃げてちゃいけないんだもん。
運命に、立ち向かわなくちゃ・・・」
N「ラザフォードが刺された件なら、俺も知ってるぞ。
珍しいな、あんたがありきたりなニュースを持って来るだなんて」
Y「いえ、だから、そうでなく。ラザフォードさんが」
A「ふむ、全員集まっているようだな。
ではこれからザ☆スパを始めるとするか」
Y「つまり、病院から抜け出してきて、ここに来てしまったわけです」
(しばらくの間)
Z『は〜〜〜〜?!』
K「こんな所に何しに来たんだよ!
帰れ! 寝てろ! 来んなよお前!!」
R「わ〜い、アイズ君、無事だったんだね〜!!」
T「まったく、こっちは生きた心地がしなかったよ。
期待のリーダーが先にやられてちゃ、後は誰が指揮をするんだい?」
N「浅月、また反応が他と外れたな・・・。
世の中、何が正しかろうが、意見の多い方が正当化されるんだ。
諦めろ、浅月」
H「もう、歩君はいつも後ろ向き思考だね。
少しは、少数派でも屈しずに頑張ろうとかいう意見は出てこないのかな?」
N「うるさい、あんたに言われる事じゃな」
Y「え、もしかして、この口調、そしてHのイニシャルって!!」
H「や、カノン・ヒルベルトだよ☆
来日記念、ということで、飛び入り参加させてもらうよ〜!」
Z『カノン!!』
A「さて、今回の実験についてだが」
H「わ〜お、アイズ、見事味無視してくれたね〜。
それに何だい? その、実験て。
さぁ、この君の実のお兄さんに、どかーんと話してご覧なさい」
R「ダイナマイト〜☆」
どかーんっ
R「さ、アイズ君、どかーんとは完了したよ! 後は話すだけ!」
A「ああ、ありがとう、リオ。しかし話す気は毛頭無い」
K「我が妹ながら、怖いな。本気で爆破されるとは思わなかったぜ」
T「さすが、爆裂ロリータ、ってとこだね」
R「香介くん、亮子ちゃん? 何か失礼なことを言ったかな?」
K&T『いえいえ、滅相もございません』
K「そーだそーだ、アイズ、実験がどうとか言ってたな〜!
今日はいくらかましな実験をやってくれるのか?」
A「抜かりはない。なぜなら、今回の実験は、とある検証を元に行うからだ」
Y「おお! 興味深い言葉が出てきましたね!
検証を元に、ですか。一体何のです?」
A「俺がカノンに刺された時に使用されたナイフだ。
大体半分程が胸部に食い込んでいたらしい。
その時、結果的に俺は死ななかったわけだが・・・。
通常はどうなのか、実験してみようと思う」
N「おいおい、まさか通り魔みたいなことしでかすんじゃないだろうな?!」
A「大丈夫、実験材料はいつも通り浅月だけだ」
K「オレにとっては、凄く大丈夫じゃないぞ、それ!!」
A「では」
(アイズ、刀をすらりと抜く)
K「え・・・ちょっと待て、それは明らかにナイフより長いだろ?」
A「家にはこれしかなかったんだ・・・」
K「なぁ、聞くけどお前、本当に外国人だよな!」
R「外国人だからこそ、日本の文化に憧れて、日本刀を買ったとか」
A「そういうことだ。いくぞ!」
K「させるか! カノン・ガード!!」
H「え? 香介、何いきな」
ごがすっ(刀身で思い切り殴られる)
H「刺すどこ・・・ろか、そもそも斬ってすらいな・・・」
T「おい!! カノン! 死ぬなーーーー!!
死ぬ前に、以前貸した100円返しな」
N「貸してたのか、100円。つーか前にも日本に来たのか?」
R「思ったんだけどね、根本的に、日本刀て斬るのに適してるでしょ?
刺す用の実験には、向かなかったと思うなぁ」
A「そうか。そのデータは、次の実験に生かすとしよう。おい」
Y「はい、既にメモしておきました!」
A「よし、ではこれにて解散しよう。それでは」
Z『皆さん、さよ〜なら〜!』
本日の実験・・・失敗。
K「お〜い、カノン? 生きてるか?」
N「気絶しているみたいだな。仕方ない、持って帰るか」
K「それにしてもアイズ、何でわざわざ出てきたんだろう」
N「さぁな・・・もしかすると、一番よく判らない奴かもしれない」
K「同感だ」
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